「毎朝ながらこの坂はきつい…」



家を出て20分後、あたしは高校の前の坂道を自転車で登りながらヘトヘトになっていた。



うちの高校は地元で一番高台にある。



なので高校に着くにはこの坂道を登らなければ行けないのだ。





「葉菜ーー!」



やっと坂道を登りきってヨロヨロと自転車をこいでいたあたしの後ろから元気な声が聞こえてきた。