赤い光は、俺を焦燥感(しょうそうかん)に駆(か)らせる。そして、少しずつ思い出させる。
 神隠しにあった時のことを。
 小学校の夏休み。父の田舎での事だ。
 行方不明になった俺は、一週間後、集落の外れの祠(ほこら)の脇で眠っている所を発見されたらしい。ご多分に洩(も)れず、行方不明の間の、一切の記憶を無くして。

 しかし、思い出したのだ。

 二十年も経った今頃になって。




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