「何今更遠慮してんだ。気持ちを伝えるぐらい、いいじゃねぇか。どうするかは男次第だろ」
「ちょ、ちょっと…」
「後はお前次第だ。コイツの言う事を鵜呑みにするな」
隼人さんは勇人くんの肩を強めにポンポンと叩いてリビングを後にした。
ちょっと何勝手な事してるの。
私、せっかく決意したのに…。
「…莉子。もう少し時間をくれないかな。勝手でごめん」
「…だから。私は…――」
「さっきの、本音じゃないんだろ?だったら、もう少し時間が欲しい。また来るから」
「ゆ、勇人くんっ!!」
勇人くんは、私の意見を聞かずに家を出て行った…。

