「は、隼人さんっ」 「やっぱりな。で、お前何してんだ。隠れんぼが趣味か」 「ち、違うよっ。これは…」 「冗談に決まってんだろが。すぐに出してやる」 どうやって出してくれるの?南京錠がかかってるんじゃないの? その時 ―――カンッ――― 南京錠に何かが当たる音がすると、少ししてドアが開いた。 よかった。 私、出られたんだ。 ホッと安堵したせいか、胸が熱くなりじわっと涙が込み上げて来る。 「…ありがとう」 何とか歯を食いしばり涙を堪えて、倉庫から外へと出た。