暫く勇人くんの後ろ姿を見てから歩いて帰ろうと振り返った矢先…。 すぐ傍の目の前で見慣れたスーツとシャツが瞳に映った。 手を少し伸ばせば触れられる程の距離で、私は恐る恐る顔を上げた。 「…遅い」 「…は、隼人さん?!」 「…1時間って言ったよな?お前…時間もわからねぇのか…」 「…たったの5分だけだよ?」 隼人さんはズボンのポケットに手を入れたまま鋭く私を見下ろしてる…。