暫く携帯を見つめた後立ち上がり、部屋から出ようとドアを開いた。 ドアを開けてすぐの所で、莉子…お前が立っていた事に驚いた。 …いつから居たんだ。 「…隼人さん…ご、ごめんなさい。私が…電話したらいいなんて…言ったから…っ…」 「…聞いてたのか」 莉子は瞳に涙を溜め込んだまま、俺を見上げては頭を下げた。 お前が泣いたり謝ったりする必要なんてねぇだろが。 お前は何も悪くない。 これは俺自身の問題だからな。