「…このまま済むと思うな」 あまりの迫力に体が震える。 今になって震えるなんて…。 「…ほぅ。いい眺めだ」 「…っ……」 隼人さんは私を見下ろした後、口からタオルを取ってくれた。 余計な一言を残して。 「冗談はさておき、大丈夫か?」 「……う、うん…」 「…しかしよくトラブルに巻き込まれる女だな」 皮肉な事を言いながらも、着ていたスーツのジャケットを脱いで私へと掛けてくれた。