「優花っ!!そんな言い方ないだろ。今日は帰ろう。莉子…ごめんな…ごめん…」 勇人は優花の腕を半ば強引に引っ張りその場を去って行く。 私はただただ二人の後ろ姿を見ている事しか出来ずにいた。 「…入るぞ」 「…………」 「…ったく。世話のやける女」 「…きゃっ?!」 ふわっと体が浮いた様な感覚に襲われ視界が揺れた。 私の目の前にあるのは…黒いジャケットに白いシャツ。 お姫様抱っこ?