勝利の女神になりたいのッ!~第2部~



「どうした?なぜ応えん。」


「それは覚えてません。」


「では重家も覚えてはおらぬということだ。」


そうだけど。


その通りなんだけど。


なんだか悔しい!



「意地悪!私が知っていたらいいんです!」


少し声を荒げて話す私に三成はニヤリと意地悪な笑みを浮かべる。


「では紫衣は覚えているファーストキスとやらの話をしてくれるのか?」

聞かれた事に私は戸惑いを隠せなかった。


肩がピクリと跳ねた私に三成は鋭い視線を向けてくる。


ファーストキスなんて余計なこと言うんじゃなかったって後悔したけど、

「どうした?話せないのか?」


三成の尋問に頭はパニックに陥っていた。