俺は鈴木に告白の話をすると、


「お前みたいに、誰かを愛せるってのは、馬鹿みたいに幸せなことさ。ただ僕は、眼鏡が恋人さ」


と、眼鏡の縁を上へ押し上げながら言い放った。

なるほど、彼はまだまだ、恋人募集中の札を貼らないらしい。


俺は朝日が射す公園に向かって目を細めつつも走った。

その目を開く時には、いつも見知った笑顔があり、

空間はずっと狭く温かいものになる。


この気持ち全てが、視覚を矯正して生まれたものではないと思いたい。