視覚矯正眼鏡を掛けてから、数週間後、

俺は今まで何も想いを抱いていなかった女性に告白した。

相手はさほどびっくりした表情を見せることもなく、

「そんなの知ってたよ」

とかなんとか言い放つ女性で、さらには天真爛漫と、まぁ、俺には勿体無いくらい面白い奴なのだ。


とはいっても、忘れてはいけないことは、

俺は視覚矯正眼鏡を掛けて始めて、彼女の魅力に気がついたということ。

今まで何ら意識することなく挨拶をし、また会話をしていただけの関係だ。

ただ、視覚を矯正した瞬間から、彼女は今までの彼女ではなくなり、俺の中で日毎パーセンテージを増し、虜になってしまった。


結局、結論をいうなれば、好きになってしまったら負けなのかもしれない。