だいぶ走ってきたのか
病院の庭に出た


「えっと・・愛実ちゃん??」


後ろから声がした
病院の看護師だった

「お父さんとお母さんは残念
だったけど愛実ちゃんが生きられたん
だからお父さんとお母さんにごめんじゃ
なくてありがとうだよ?」


私は看護師に何を言われても
黙っていた


「愛実ちゃんのお父さんとお母さんね
ずっと愛実、愛実ってつぶやいていたわ」


そんなことどうでもいい
今は死にたいの


「死にたいなんか思っちゃだめよ
あなたはお父さんとお母さんに
守られたんだから」


守られた??
でも私は守れなかった・・・


その時・・・


「っ・・」


え??何で??
声が・・・出ない・・・