なんだか納得いかないまま、八嶋君は颯爽と教室を去って行ってしまった。
「オイ!」
「ギャッ!」
その姿をボーッと見ていると、いきなり目の前に今吉くんの顔が現れた。
「なっ!なんなんですか!」
「あっ、アドレス!」
「へっ?」
何かと思い聞いてみると、目を泳がせ顔をほんのり赤くしながら答えた。
「あ、アドレス教えろよ…」
「は…?」
な、なに照れてんだよ…
こっちまで照れが感染する…、ていうかその前に今吉君はそんなキャラだったっけ?
「は…?って、お前賢斗にはアドレス教えておいて俺には教えねーのかよ!」
「…え゙」
さっきの照れがなかったかのように大声でキレだす今吉君。
そう。始業式とLHRの間の休み時間に、私は八嶋君とアドレスを交換していた。
それを今吉君は見ていたのだ。
(…だからってこんなキレることなくない?)
「いや、別にいいけどさ…」
「あ、当たり前だろ!」
そしてまた照れだす(だがキレも続行中。)今吉君。
(こ、こいつ疲れる…)

