タッタッ

「待って。ウサギさっ...!きゃ...」

どで!!

派手に転んだあたし。

「いったぁい...」

あたしは、地面に膝をついた。

服も泥で茶色になっていた。

「お譲ちゃん...」

「ひどいわ!ウサギさん!!あたし、あたし...どうしていいのか、分からないわ!!」

あたしは、子どものようにうえんうえんと泣いた。

「お譲ちゃん。泣かないでおくれよ。そんなことしたら...」

「うっ。ウサギさんのせいよぉっ...」

泥でぐちゃぐちゃ。

涙でぐちゃぐちゃ。

あたしは、手で涙を拭いた。

「お譲ちゃんにいいものを見せてあげよう」

「ほ...本当?」

「もちろん。さぁ、着いておいで」

「うん」

あたしが、連れてこられたのは
『ロイヤルガーデン』

「なあに?ここ」

あたしは、涙声で言った。