「なぁ詩美…」
「詩美って呼ばないで…」
私は冷たく言った。
そして空も言った。
「じゃ俺を空と言うな」
「…今更遅いよ…」
「定着したとでも言いたいのか?」
何だろ、この会話…
かなり擦れ違ってるじゃん…
「お前、言ってたよな?
いつまでお前って言ってるのかって…やっと名前で呼ぶ気になったのによ?」
空はまた冷蔵庫から水を取り出した。
「こうゆう事があるから人間は……」
「人間、人間人間!!言わないで!!あんただって人間として生まれて来たんだよ?
信じないとか呆れるとか、生きてる事を否定するような事言わないで!!」
「だから俺は人間になりたくないから死のうとおもってるんだよ!!!!」
空は、はじめて…
私の前で涙を流した。

