心霊現状調査クラブッ

苦しくて 李衣香は、とうとう、目を瞑ってしまった。

力がどんどん抜けていって、あのイヤな感覚にすべて支配されていく…



― フヮ…




温かい… 誰…?




薄れゆく意識の中、李衣香は、また 誰かの気配を感じた。


温かくて 優しくて あのイヤな感覚とは、真逆…




助けて…ください…



無意識に手を伸ばす。


触れたくて 助けてほしくて 李衣香は手を伸ばした。


だが、李衣香の腕はイスに縛られたまま もちろん 触れることなんてできない…。



イヤだ… お願い助けて… あたしを……
あたしを……ッ!!




瞳から涙があふれ出てる。


―スゥ…


温かかなぬくもりが李衣香の溢れ落ちた涙を拭ってくれた。


手の平から伝わる温かかさ…

優しく 優しく 李衣香を包んでいく。



えっ……?
感触が…ある……?



驚いて李衣香は、目をあけた。