女の部屋を出るとフィルターまで火がいっていた。

胸ポケットから携帯灰皿を取り出し、タバコを押しつけ火を消す。


少し歩くと十字路にぶち当たる。
少し考えてから右に曲がる。

遠目から警官がいるのがわかった。
街灯の下で煌々と照らされ、紺の制服をありありと印象付けている。

まだ警官がこちらに気づいてないことを確認し、来た道を戻る。
今日はついてない。
先ほどの女のところに戻るわけにもいかず、適当な深夜営業をしている店に入る。

昔からあるようなラーメン屋だ。
カウンターに座り、ラーメンと餃子と瓶ビールを頼んだ。

あいよ、と短い返事を後に店主は黙々と作業に没頭し始めた。
店内にはおっさんが一人、テーブル席に座っているだけだった。

まず瓶ビールとグラスが出てきて、しばらくしてラーメンがくる、次に餃子。
箸は今主流のエコ箸ではなく、割り箸だった。


当たり前の店にとっては当たり前なのだろうが、エコ嫌いな私にとってはそんな当たり前が1ランク店の評価が上がる。



私の嫌いなもの、男女平等 エコ 男尊女卑