大人になれば、皆が仕事上のライバルで、同僚はできるけど、友達はできないと思っていた。 世間も親も社会人になると、そんなことが当たり前だと教えていた。だから小室は少しも疑わず、実践していた。 小室自身、明るい性格と、持ち前のトークで仕事は順調そのものだった。 営業の仕事が合わず、止めていく同僚に、それなりの言葉と敬意も送った。 止めていく同僚達は皆、最後に小室を無視して止めていった。 小室は別に気にならなかった。内心なぜか安堵感が漂っていた。 しかし職場ではいつしか孤独感を感じていた。営業の成績も上がらず、悩んでいても誰も自分の側には来なかった。 その時同僚達に話しかけても誰も真剣に小室とは話そうとはしなかった。 自分も止めていった同僚達にこんな態度で接していたことがこの時わかった。
だから同僚達の杓子定規の見舞いがつらかった。会社を止めることで今までの人間関係や自分の考え方をリセットしたいと思っていた。 そこに、カズと松山達が現れた。 何も先のことは考えず、相手のことしか思わないカズ達が新鮮に見えた。
利益を生まない付き合いなんて無駄だと把握していた小室は、不器用なほど体当たりするカズ達を見て最初は馬鹿にしていた。 しかし松山とカズの人間関係には興味があった。あれだけ婦長に睨まれても病院に来ていた松山がどんな人間かを。
しかし予想を反して松山とカズは仲がよく見えなかった。 カズを傷つけたかもしれない当事者を連れてきたいとカズに言ったり、小室には想定していた出来事とはあまりにもかけ離れていた。 洋二に突き飛ばさてベッドに飛んできた松山を見た。
松山の悲しげな表情があまりにも印象的であった。 こんなにまで会いたかった友達に無視されても平気なのか小室にはわからなかった。 それだけまだ松山は純粋にカズを信じることができるのか知りたくなっていた。 それに入院生活の暇つぶしにもなる。 松山達3人は、無言のまま帰った。 洋二はもう松山とは話す気にもならなかった。 結衣も疲れていた。せっかくカズに会えたのに、何ひとつ実りのある話しができずにいた。 松山は自分自身を責めていた。
だから同僚達の杓子定規の見舞いがつらかった。会社を止めることで今までの人間関係や自分の考え方をリセットしたいと思っていた。 そこに、カズと松山達が現れた。 何も先のことは考えず、相手のことしか思わないカズ達が新鮮に見えた。
利益を生まない付き合いなんて無駄だと把握していた小室は、不器用なほど体当たりするカズ達を見て最初は馬鹿にしていた。 しかし松山とカズの人間関係には興味があった。あれだけ婦長に睨まれても病院に来ていた松山がどんな人間かを。
しかし予想を反して松山とカズは仲がよく見えなかった。 カズを傷つけたかもしれない当事者を連れてきたいとカズに言ったり、小室には想定していた出来事とはあまりにもかけ離れていた。 洋二に突き飛ばさてベッドに飛んできた松山を見た。
松山の悲しげな表情があまりにも印象的であった。 こんなにまで会いたかった友達に無視されても平気なのか小室にはわからなかった。 それだけまだ松山は純粋にカズを信じることができるのか知りたくなっていた。 それに入院生活の暇つぶしにもなる。 松山達3人は、無言のまま帰った。 洋二はもう松山とは話す気にもならなかった。 結衣も疲れていた。せっかくカズに会えたのに、何ひとつ実りのある話しができずにいた。 松山は自分自身を責めていた。


