私こそ光る☆君 ~体育祭編~

どうやらお父さんがお母さんをたしなめているらしい。


「美鈴、奏の名をこんなところで叫んではいけないよ?

あの子がかわいそうだろう?」


「あら嫌だ、私ったら……」


「分かればいい」


お母さん、お父さんの前では素直なんだよね……。

お父さんもお母さんには甘いし……。


こんなところでイチャイチャしないで、恥ずかしいから!!


気を取り直し、立ち上がって再び走り出す。


次はマットか。

これは問題ないはず。

だって前転するだけだもん。


しかしその考えは甘かった。