もう、誰か何とかして!!


すがるような目で辺りを見回すと、長い足を強調するかのように組んでフェンスにもたれかかっている紫水と視線が絡む。


するとさらに不安が募った。


目が合った瞬間、紫水は笑っていたのだ。


「面白そうですね」


紫水はフェンスに預けていた身体を起こし、ツカツカとお兄ちゃんに歩み寄る。


「おう。

話の分かる奴だな」


なんてお兄ちゃんもますます乗り気になっちゃってる。


「でもせっかくなら、勝敗に何か賭けませんか?

その方が盛り上げると思うのですが……」



この人絶対何か企んでる!!