「お、俺様は病人なんだ。

万年寝太郎のお前とは違う」


「病人って……。

人のこと怒鳴りつけられるくらい元気のある人間のこと、病人とは言わないから。

だいたい、倒れた原因が知恵熱って……。

ダサッ……」


何だかいつもの清龍らしくない。

言うことにいちいち棘があるうえ、饒舌過ぎる。


起こされたのがそんなに不満だったのかな?


「なっ、お前……」


清龍の言葉に面食らった遥は口をパクパクさせて、まさに鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしていた。


良かった、喧嘩にならなくて。


とりあえずホッと胸を撫で下ろす。