清龍の背中を見送った後、とぼとぼと校舎内を歩き回っていた。 ここに転入してからずいぶん経つけど、こんな場所もあったんだ……。 普段使われていない教室を見つけ、隠れ家を見つけたような気分になった。 うん? 何だろう、あの扉……。 廊下のつきあたりで他とは趣(おもむき)の違う扉を目にする。 ドアノブに手をやり、回して軽く押すと重そうな見た目に反して簡単に開く。 扉の向こうに現れたのは……?