私こそ光る☆君 ~体育祭編~

『アハハッ!!

ヒャーもうダメ、くすぐったい!!』


「……ハッ?」


悶え苦しみながら大笑いする人間と、肩に人を担いだままポカンと間抜けな顔をして固まる人間。


傍目にはさぞかし奇妙な光景だろう。


しかしそんなことを気にしている余裕はない。


とにかく、くすぐったいのだ。


先程ずり落ちそうになったことで、遥の手がちょうどわき腹の位置に回ってしまっている。


あまりのくすぐったさに手足をバタつかせていると、膝がガツンと何かに当たって遥が、


「うっ……」


と呻いた。