奇蹟のはじまり

『隊長!』

『なんだ、取り込み中だ

。後にしろ!』

『それが、隠れていた中

国人を発見したのですが



目を固く閉じてその時を

待っていた僕は思わず目

を見開きました。

『中国人だと?』

部隊長が忌ま忌ましそう

に舌打ちすると、呼ばれ

た方に行きました。

『なんだ、この坊主は』

部隊長の目線の先には、

あの女の子が敵意を剥き

出しにした目で部隊長を

睨み付けていました。

『相葉、お前に機会を与

えてやろうか』

隊長は僕の方を向き直る

と不穏な笑みを浮かべて

信じられないことをいい

ました。