奇蹟のはじまり

「帰りたいな、日本に」

思わず僕は呟いていまし

た。

『帰れるさ。おまえなら

。俺はもう二度と故郷の

大地を踏むことはないけ

どな』

「か、帰れるよ!」

『お前嘘つけないよな。

部隊長から言われたんだ

ろ、俺を殺せって』

「そ、そんなことは」

『いいんだ。別におまえ

を恨みはしないよ。俺た

ちがやっていることはお

遊びじゃない。戦争なん

だ。お前が俺を殺したっ

て何も悪いことじゃない



「そんなの間違ってるよ

!」

『その間違ったことを今

、国全体が旗を揚げてや

ってるんだよ!』