奇蹟のはじまり

『調理実習の話。じゃあ

、あの味付けはおばあさ

んに教えてもらったんだ



「そう。調理実習とか本

当に自信なかったから手

ほどきをお願いしたんだ

よ」

『確かに大野くんの手つ

きは危なっかしかった』

松本くんは今日の調理実

習を思い出してか、クス

クス思い出し笑いしてい

ます。

「笑いすぎ」

『ごめん。だけど…』

確かに俺は不器用です。

今日の調理実習では最初

、俺にも包丁を握らせて

くれていた同じ班の女子

は途中で

『翔くんは片付けした方

がいいかも』

と言われる始末です。