奇蹟のはじまり

「ちょっと近くまできた

ものだから。翔はいる?



『今部屋にいますよ。珍

しく友達連れて来てるん

ですよ』

翔の母親、綾さんはニコ

ニコと笑顔で部屋を指し

示しました。

息子の反抗期に手を焼い

ている母親の態度ではな

いなと思いました。

翔の部屋の前まで来ると

中から話し声が聞こえて

来ました。

翔が連れてきた友達だろ

うと思い声をかけようと

しましたが、ふっと手を

止めました。

中から聞こえてきたのは

いつか、翔が連れてきた

潤くんに似た男の子の声

だったからです。