「はぁ…どうしよう」
「何が?てかお前独り言でけーよ」
「キャッ!なんでいるの!?」
「いちゃわりーのかよ」私は目の前でケータイをいじっている人を見てホントに驚いた。だって今までずっとこの人のことを考えていたから。
「そういうわけじゃないけど…」
私、河野愛音(16)は目の前の大崎優真(16)をじっと見つめた。
「ていうかさ…俺、電車でお前見つけて追いかけて来たんだ」
照れたように顔を赤くして言う。
「えっ!?な、なんで?」
どうして優真が私を追いかけて来るの?もしかして…
優真を見ながら私の心臓はドキドキして止まらない。
「俺、まだ出会って1ヶ月しか経ってないけど愛音のことがすきだ」
突然息が苦しくなったと思ったら優真に抱きしめられていた。
優真の体温高いな。体も私とは比べ物にはならないくらいしっかりしてるんだ。
ってそうじゃない!!
「ほ、ホントに?私のことがすき?」
信じられなくて、聞き間違えとかだったらどうしようって…
でも
「ホントだよ。俺は愛音が大すきです」
って抱きしめてくれた。「あ、私も優真がすき!大すき!!」
そう言って優真の背中に腕をまわした。
優真は嬉しそうに笑ってくれた。