「……なんで…知ってるの?」



「…本人から聞いた」



「本人って…舜?」





空君は頷いた。



舜…言ったんだ。


普通に言っちゃうんだね…。




そうだよね…
舜にとっては
ただのキスだもんね…。



あたしのファーストキスでも

舜にとっては
ただのキスだもんね…。






「そっか…」



「あいつにはキスされてもいいんだ?」





空君は少し怒った口調で言った。




「べつに…いいっわけじゃないよ…あれは事故だもん」



「…事故?」



「うん、きっとたまたまぶつかっただけだったとか―……」





なぜだか、涙が出てきた。


なんで…涙が…。












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