「ちゃんと仲直りしないとダメだよからねー？｣
…そう言われても。
現実、出来ないのが事実だし。
「したいのはね？山々なんだけどさ…」
向こうから、あたしにキスしてきたわけだし？
でも、あたしもちょっと受け入れちゃったから…。
「好きなんでしょ…？｣
「え？！誰を？！｣
「雨宮君よ」
…な、なんで？！
ありえないからっ！
すると奈留ちゃんは、変な笑みを浮かべた。
あたしは一瞬、体全体がゾクッとした。
「素直になったほうが、このあと後悔しないと思うけどなー｣
…………。
そんなの知ってる。
十分分かってる。
でもあたしが認めたくない。
舜のことを好きっていう自分を認めたくない。
認めたら、好きな気持ちが溢れ出してしまいそうだから。
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