「だって女子とダンスすんだろ?奈留ちゃんはレディクラに入ってないから一緒に踊れねえじゃん」
「…お前、バカだな」
洸太はクスクスと笑い出した。
しかも結構本気で笑ってる。
「俺、ダンス練習してた?」
「…は?」
「練習してねえよな?」
「……あ、」
「彼女いるから無しになったってわけ」
修夜は納得したらしく
“ああ〜!”
と大声を出した。
しかし、その大声は後ろにいた先生にまで届いていたらしく―…
「修夜」
「げ…ッッ…」
先生は修夜の肩を掴んだ。
「あのな?ここは高校。小学校でも中学校でもねえんだよ?」
ってか、俺らの担任て若いよな。
20代前半じゃね?
「大声出すな」
「すんませーん」
「顔がいいからって調子乗ってんじゃねえぞ」
「先生も格好いいですよ♪」
おだてる修夜。
しかし先生の顔は険しくなった。
「先生じゃなくて、
菊池 祐二先生と呼べ」
「祐二って言うの?!」
「てめぇ…最初の自己紹介聞いてなかったな…?」
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