双子恋愛

「ここは静かでいいな」


周りを囲む花々を見ながそう呟けば、空は小さく頷いて少し唇を尖らせてこう言った。


「でも、人はいる」


「それは仕方ない。完全に人がいないところでは僕らだって生きれない。でもここなら大丈夫だ。村人は数人だし、害はないだろう」

誰もいない場所では生活出来ないからいささか仕方ない。


「…んんっ」

まだ唇を尖らせたままの空を乱暴に引き寄せると優しく唇を塞いだ。


「…大丈夫だ。僕らの邪魔はさせない」