紫陽花


『むしろ、おれなんか役に立てなかったんじゃないかなって』

おれはただそこだけが気掛かりだった。

『そんなことないよ!待ってくれてるんだって、なんかあったら大丈夫って思えたから、心強かったんだよ』

『そうかな.....ならよかったよ』

少し照れ臭かったけど、
そう言ってくれたから、
おれはここにいる意味はあったんだと思えた。