紫陽花


「お前はいいのか?」

「あぁ、そんな腹減ってないから。それにしても相変わらずだな」

「そうか?」

「あぁ、相変わらず。ただ変わったのは、煙草」

「ふっ、お前だって相変わらずさ」

「お互い様だな」

進とは高校時代よく一緒につるんでいた奴だった。
女話は絶えず噂になっていた。
だらしがないと言ったら、
そうなのかもしれない。
けど、
ただ進は不器用な男だった。