井戸はキンの家から数十メートル離れたところにある。 毎日ここまで水を汲みにくるのがキンの仕事だ。 井戸に着くと、一人先客がいた。 金髪の短い髪に筋肉がついた大きな体。 右頬に大きな傷があり、首にはピンクの真珠の付いたネックレスがかかっている。 「おぉ、キンか。」 キンに気がついた男は笑って右手をあげた。 「おはよう、レッジ。」 キンも笑って手を振る。 そしてレッジに走り寄ると 「今日、なんの日か知ってる?」 と聞いた。 レッジは少し考えたあと、ニッと笑った。