──食事を済ませたリュートとティリスは、昨日と同じように時間を潰していた。
のんびりしているようでも、時折ティリスが小さく溜め息を吐いているのをリュートは確認しながら見ていない振りをする。
「え?」
ティリスは、ふいに目の前に置かれた皿を見下ろした。
「え、可愛い!」
綺麗に飾られたパンケーキに驚き、色んな角度から眺めつつ可愛いを連呼する。
スタンダードパンケーキの上に生クリームと数種類のベリーが盛り付けられアクセントにマレストがちょこんと乗せられている。
「気に入ってもらえたかな」
「作ったの!?」
ベリルの手作りだと知って大きく瞬きをした。
「良い気分転換になる」
「ありがとう」
彼の世界では、みんなお菓子作りや料理上手なんだろうかと考えながらフォークを手にとる。もちろん、そんな訳はない。
周りでは、子どもたちがベリルの作ったドーナツを持ってはしゃぎ回っていた。
どうやら、この世界にもケーキやクッキーに似た焼き菓子はあるらしく、作りたいものをサレファに説明すると直ぐに理解してもらえた。



