──夕食、いつものように広場で楽しい食事が始まった。リュートたちは彼らの食事にも慣れたようだ。
自分たちの世界となんら変わりない味と調理法に、料理を手伝っているベリルの世界も似たようなものなのだろうとティリスたちは推測した。
初日から手伝っているベリルもそれは感じており、兎や野鳥、昆虫類にもそう目立った違いはないように思える。
とはいえ、そう感じるのは集落の周りにいる生物であって、ここから出ればそうもいかないだろう。
マレストという野草はミントに似ているし、パイプ草は煙草そのものだ。
名前の通り、木製のパイプに乾燥させた草を刻んで香料を加えて詰め込み火をつけて煙を吸って楽しむ。
葉巻と同じく、肺まで吸い込まず煙の味と香りを楽しむ嗜好品だと窺えた。見た目や作りも、アメリカやヨーロッパで使われている喫煙具そのものだ。
料理に使用する基本的なハーブはおおよそ理解した。今後の旅に役立つだろう。保冷バッグやクーラーボックスがないのは残念である。
「ふむ」
ベリルは楽しそうに食べているティリスを見やり、何やら思案した。



