──夕暮れ、入浴中のティリスを気に掛けながら、リュートは旅の支度をしているベリルに歩み寄る。
「随分、人を動かすのに慣れているようだな」
カルクカンでの事を言っているのだろう。動物の動きを即座に掴み、レキナたちに的確な指示を与えていた。
「それなりに指揮を経験しているのでね」
リュートから話しかけられた事に珍しさを覚え手を止める。慣れない土地のため、早めの準備をしているが出発はまだ先なのだから急ぐ必要はない。
そんな二人の元にレキナがやってきた。
「案内は僕とシャノフ、ラトナがします」
レキナはそう言って、もう一人のコルコル族の男性を紹介した。レキナよりも少し濃いめの毛色をしている。



