──それからコルコル族の集落に戻り、ひとまず解決したとレキナに伝えた。
魔導師たちについては、セルナクスとマノサクスが話し合いの結果、コルコル族たちには伏せておくことにした。
もちろん、ウェサシスカには報告しなければならないが、二人は全力で魔導師たちを助けるつもりでいる。
「ポナパスはもういないんですか?」
「本当に!?」
「良かった」
村は安堵感に包まれ、にわかに活気づく。脅威は去ったのだと、村はさっそく宴の準備を始めた。
切り替わりの速さには呆れたが、これも彼らの良いところだろう。
「お二人も是非、ご一緒にどうぞ」
「え、いいの?」
「もちろんです。ボナパスを倒した勇者たちへの感謝の宴なんですから」
レキナは飛び跳ねたい気持ちをぐっとこらえて対応する。
「それじゃあ、お言葉に甘えるとしようか」
セルナクスの言葉にマノサクスは笑顔で首を縦に振り、翼を小さくばたつかせた。
会場はリュートとベリルが主に過ごしていた切り株広場で、設置の手伝いはリュートも行い、コルコル族たちとベリルが作った料理をティリスが運んでいく。
「リュート様、ティリス様、ベリル様。そして、セルナクスさん、マノサクスさん。ポナパスを倒していただき、ありがとうございます」
初めにレキナが挨拶をして、去った脅威とベリルたちに感謝の杯を掲げた。



