「よくやった」
ベリルは言って、両手にある手榴弾のピンを同時に外し軽く投げ上げた。すかさずリュートが強い風を起こし、それぞれの口の中に送り込む。
数秒後、大きな爆発音と共に二つの頭が吹き飛び、ボナパスの胴体は首から血を吹き出して四肢を折り曲げ力なく地に腹をつけた。
「やった──のか?」
マノサクスは動かなくなったボナパスに警戒しながら歩み寄る。
「そのようだ」
生命活動の停止を確認してベリルはハンドガンを仕舞い、リュートもようやくの終わりに小さく溜息を吐き剣を収めた。
そのとき、
「なんだお前ら!?」
セルナクスの声に振り返ると、黒いローブを羽織った十数人の小柄な影がティリスたちを囲んでいた。
「ティリス!」
気負い立つリュートをベリルが制止する。
「動くな!」
数人がティリスにナイフを突きつけ、それにリュートは怒りと恐怖に胸が締め付けられた。
どういった手合いなのかとベリルは目を眇めるものの、フードを被っているためか性別は解らず心緒も読み取れない。
†††
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巨軀:大きなからだ。巨体。
ベリルは言って、両手にある手榴弾のピンを同時に外し軽く投げ上げた。すかさずリュートが強い風を起こし、それぞれの口の中に送り込む。
数秒後、大きな爆発音と共に二つの頭が吹き飛び、ボナパスの胴体は首から血を吹き出して四肢を折り曲げ力なく地に腹をつけた。
「やった──のか?」
マノサクスは動かなくなったボナパスに警戒しながら歩み寄る。
「そのようだ」
生命活動の停止を確認してベリルはハンドガンを仕舞い、リュートもようやくの終わりに小さく溜息を吐き剣を収めた。
そのとき、
「なんだお前ら!?」
セルナクスの声に振り返ると、黒いローブを羽織った十数人の小柄な影がティリスたちを囲んでいた。
「ティリス!」
気負い立つリュートをベリルが制止する。
「動くな!」
数人がティリスにナイフを突きつけ、それにリュートは怒りと恐怖に胸が締め付けられた。
どういった手合いなのかとベリルは目を眇めるものの、フードを被っているためか性別は解らず心緒も読み取れない。
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巨軀:大きなからだ。巨体。