「どうする?」
「速さを奪う」
問いかけたマノサクスに一瞥して答え、さらに右に移動する。
ボナパスの視線は、まとまりから離れていくベリルの姿を逃すものかと追っていた。マノサクスはその隙を狙い、瞬時に的を絞って右後ろ足に矢を放つ。
「ほう」
これは思っているより速く片が付きそうだ。
セルナクスの動きは以前に見ているため不安はなかったが、マノサクスの弓も頼りになる。
ベリルは感心しながらハンドガンを構え、ボナパスに引鉄を絞った。
魔法の付与された銃弾は先ほどの矢で僅かな傷が出来た右後ろ足に命中し、同時にまばゆく輝き獣にさらなる痛みを与える。
ボナパスはそれに激しい声を上げ、眼前のリュートに怒りの矛先を向けた。
「リュート!」
叫ぶセルナクスを一目し、リュートは向かってくるボナパスを見据えて剣を構える。
迫り来る炎の獣に見揺るぐことなく、大きく振り下ろされた鋭い爪を紙一重で避け同じく右後ろ足に刃を走らせた。
ボナパスは痛みと怒りで激しく吠えて炎を吐き出す──次の攻撃をと身を乗り出したベリルたちの耳に、どさりと何かが落ちる音が聞こえてマノサクスは振り返った。
その瞬間、目に飛び込んできた光景に体が強ばって動けなくなる。
「速さを奪う」
問いかけたマノサクスに一瞥して答え、さらに右に移動する。
ボナパスの視線は、まとまりから離れていくベリルの姿を逃すものかと追っていた。マノサクスはその隙を狙い、瞬時に的を絞って右後ろ足に矢を放つ。
「ほう」
これは思っているより速く片が付きそうだ。
セルナクスの動きは以前に見ているため不安はなかったが、マノサクスの弓も頼りになる。
ベリルは感心しながらハンドガンを構え、ボナパスに引鉄を絞った。
魔法の付与された銃弾は先ほどの矢で僅かな傷が出来た右後ろ足に命中し、同時にまばゆく輝き獣にさらなる痛みを与える。
ボナパスはそれに激しい声を上げ、眼前のリュートに怒りの矛先を向けた。
「リュート!」
叫ぶセルナクスを一目し、リュートは向かってくるボナパスを見据えて剣を構える。
迫り来る炎の獣に見揺るぐことなく、大きく振り下ろされた鋭い爪を紙一重で避け同じく右後ろ足に刃を走らせた。
ボナパスは痛みと怒りで激しく吠えて炎を吐き出す──次の攻撃をと身を乗り出したベリルたちの耳に、どさりと何かが落ちる音が聞こえてマノサクスは振り返った。
その瞬間、目に飛び込んできた光景に体が強ばって動けなくなる。



