「どうか」 「あの図体(ずうたい)で、かなり俊敏だ」 リュートは合流したベリルを一瞥して答えた。 「味方が増えたのは頼もしい」 返答を聞いてベリルはマノサクスとセルナクスに目を向けず発し、今度は躊躇わずにハンドガンを握る。 「あれは何なんだ?」 「初めて見るよ」 二人はやや臆(おく)しながらも、唸りを上げてベリルに狙いを定めている獣に剣を構えた。