クライシス・ゾーン~翡翠の悪魔~

「ポヨちゃんに気に入られたみたいね」

「そうか」

 よく解らない生物に気に入られる経験は初めてだ。

 しかし顔しかない。頭らしき部分を撫でる事くらいしか出来ないぞと、ひとまずは腕の中に収めた。
 その姿に、ティリスは複雑な表情を浮かべる。

 ベリルを初めて見たとき、凄く綺麗な人だなと思った。笑いかけてくれたけど、どういう人かは解らなくて──

 優しい人だと知って、今はこうしてポヨちゃんを抱いてくれている。

 でも、言いたいことはそこじゃない。なんて言うんだろう。綺麗な人が可愛いものを持っているこの、意外性というのかな。

 リュートも綺麗なんだけど、彼はポヨちゃんを切り刻むだけだから。

「あ!」

 ティリスはそこでハッとした。これがリュートだったら? ティリスはベリルを眺め脳内でリュートに置き換えた。