──明くる日の夕刻
「なにこれ?」
ベリルから幅広のベルトを手渡されマノサクスは首をかしげる。
「体を固定するものだ」
抱きかかえて飛ぶのは疲れるだろうとベリルは自分とマノサクスをつなぐベルトを作っていた。
「へえ」
これなら両手も自由になって飛びやすい。五段階くらい調節が出来るようにもなってるし、凄いの作ったな。
「僕も一緒に行きたいところです」
「さすがにこいつだけで精一杯だよ」
残念がるレキナにベリルを指差して答えた。
「その要石だが。修復出来なければどうなる」
「決まってるだろ。ウェサシスカが落ちる」
「そうか」
応えて、
「ならば落としてやるのも良い」
「え」
つぶやいた言葉にぎくりとしてベリルを凝視した。合わせた視線に感情が見受けられない。
「冗談、だよな?」
「さあどうだろう」
無表情な面持ちにマノサクスはひやりとしたが、そんな力がある訳ないと自分に言い聞かせ渡されたベルトを装着した。



