──次の朝
「それはなんだ?」
マノサクスは、細い金属の棒のようなものをいくつも作っているベリルに尋ねた。
「工具だよ」
完成した金属の棒を輪に通し、音が鳴らないように工夫してその輪を腰につなぐ。先端は折れ曲がったり尖ったりと様々な形をしている。それぞれの長さは十センチほどか。
「ぽよ!」
唐突にピンクのスライムがベリルの顔にぶつかってきた。痛みというより、顔が埋まって息苦しい。
「お前がいた事を忘れていた」
顔から引きはがしてスライムを見やると、なんとも物憂げな瞳がベリルを見上げている。
「何それ!?」
「ティリスが連れていたスライムだ」
え、スライムってそんなのだっけ? マノサクスは自分の知るスライムとはかけ離れている風貌に頭が混乱した。
「ポヨと言うらしい」
彼らの世界のスライムであるから、お前の認識とは異なるのだろう。私の認識とも少々、違ってはいる。



