「回復はいつだ」

「え?」

 そんなこと聞いてどうするんだ。出来ればゆっくりしたいんだけど。

「私を運べるようになるのはいつだと聞いている」

「は? あんたを運ぶだって?」

「飛べるのはお前だけだ」

 すぐにでも飛んでもらいたいが、無理なら飛べるようになるまである程度は待つ。

「うそだろ」

 マノサクスは信じられないと目を丸くした。

 小柄だけど人間、一人を運ぶとなると大変なんだぞ。ていうかなんだって──あ!

「助けに行くつもりなのか」

「他にどんな理由がある」

 当然のように言い放つベリルに驚いて身を乗り出す。

「解ってるのか!? ウェサシスカだぞ? 人間なんかにどうにか出来ないことくらい解ってるだ──」

「解らん」

 いや、解らんって言い切られても困るんだけど。こっちの言葉をぶった切っての発言に唖然とした。