「そうだな」

「リュート!」

 驚いて見上げるがリュートは腕を組み、いつもの仏頂面をしているだけだ。意地悪で言っている訳じゃないのは解ってる。それでも、彼の態度がもどかしい。

「闘い方は理解した」

 どうにかなるだろう。

「でも──っ」

「リュートだけなら私も言わんがね」

「あたしのことなんて」

 心配しているのは解るけど。

「お前がいても足手まといだ」

 出し抜けに強烈なひと言をかましたリュートに、下手にもほどがあるぞと目を丸くしてベリルは頭を抱えた。

「確かに直接は闘ってないけど、支援で力になれるもん!」

「次も上手くいくとは限らん」

「ベリルがいるから大丈夫だよ」

 そこで私の名を出してはいけない。残りたい一心で私を強調するのは逆効果だ。