──早足で戻ってきたレキナたちは住民に囲まれ、ボナパスを倒したのかと質問攻めに遭う。

 まだいるかもしれない可能性を今はまだ伏せている事にしたレキナたちは、複雑な表情を見せながら対応していた。

「ぽよ!」

「ぽよちゃん!」

 ティリスは胸に飛び込んできたピンクのスライムを抱いて再会の喜びに頬ずりをする。嬉しそうにしがみついているスライムにリュートは若干だが鋭い視線を向けていた。

「元の世界に還るかね」

 ベリルは、スライム相手に嫉妬の炎をあげているリュートに呆れながら尋ねた。

「え、でも。まだいるんだよね?」

 それなのに、どうしてそんなことを言うのだろうとティリスは怪訝な表情を浮かべた。

「可能性というだけで確認した訳ではない」

「そうだけど」

 返答に困ったティリスはリュートに視線を送った。しかし、