──今まで壮絶な闘いがあったことなどまるで想像も出来ないほど、林には鳥の声が響き渡っていた。
「おーい。そっちはどうだ?」
「こっちにはもう無いかも」
ラトナの問いかけにレキナが答える。
「まったく。なんだってこんなものを」
リュートは不満げにつぶやいて拾った空薬莢をベリルに手渡した。
「ありがとう」
そのベリルはボナパスにめり込んだ銃弾を取り除いている最中だ。皮膚が硬いため作業に手こずっている。
「なるべく回収してもらいたい」
「面倒だ」
確かに武器の威力を考えれば、それにつながるものは少しでも残したくはないだろう。
空薬莢から、あの武器を想像出来る奴がいるとは思えないが気に掛かる気持ちは理解出来る。



