すかさず手榴弾のピンを抜き、ボナパスの目の前に投げた。魔獣は、その物体に気を取られた数秒後、爆発の痛みに叫びをあげる。
そうしてベリルは、転がっているAS50を横目にさらに距離をとった。
やはり、どちらかの頭に焦点を合わせて攻撃するか。片方を潰したあとがどうなるかは解らないが、この状態が続く事も危険だ。
ワイヤーを取り出し、ボナパスがこちらを見失っている間にトラップを仕掛ける。薄暗い視界でもリュートはこちらが見えているようだ。トラップにかかる事はないだろう。
リュートと目が合い、何かをする意思が伝わっていると確認しトラップを仕掛けていく。その間、リュートはボナパスを牽制し気を引き続けた。



